人材育成ポリシー

1. 職員に求められる能力とは

 職員は、全員がプロフェッショナルです。常勤も非常勤もありません。
 そのプロに求められる能力は、その人の内面を作る「心」、求められる「知識」と「技術」、そして人生経験を含んだ現場での「経験」の4項目の集合体と考えます。
 これら4項目が相乗効果を発揮して、一人の人間としても総合的な成長を遂げられるように、各自たゆまぬ努力と研鑽を続けましょう。

 

2. 職場は「心」を磨く道場

 皆さんは小さい頃、嘘はつかない、人をだまさない、他人に優しくするなどと言われながら、大人になりませんでしたか。 小さい頃は、誰でもが素直な良い子だったはずなのに、時の流れとは恐ろしいもので、いつしか欲望と煩悩のアカにまみれた大人になってしまったのです。

 「心」を成長させるとは、子供の頃の心を取り戻す作業に他なりません。要は「心」を覆い尽くしている欲望と煩悩のアカを洗い落とせば良いのです。
 では、どうすればアカを落として「心」を磨けるのでしょうか。それが出来るのは、実は職場なのです。ご利用者の声に真摯に耳を傾け、親身になって対応する。時には理不尽な言葉を浴びせられることもあるでしょう。どうして、このような言葉を浴びせられるのか日々反省と工夫の毎日が続くと思います。しかし、この辛く厳しいと感じる日々が、あなたを成長させるのです。薄皮を毎日一枚ずつ剥がすように、心のアカが取れていくのです。

 ただ、自分から「心」を磨こう(変えよう)とする強い意志が必要です。受け身で流されるだけでは、変われません。

 

 

3. 「知識」「技術」の、たゆまぬ研鑽の重要性
 「やすらぎ塾」は、職員の「知識」「技術」の向上を目的として設置しました。塾では、介護福祉士実務者研修などの資格講習だけではなく、リーダーや管理職を育成するための教育を行っていきます。 
 今後は、職務によって必要な「知識」「技術」を要求し、かつ修得が義務づけられます。これを一つの評価軸にして報酬に反映させます。よって、全職員に対して必要な「知識」「技術」を身につけさせる装置が「やすらぎ塾」です。

 肝に銘じてほしいのは、「知識」や「技術」は研鑽を怠れば、すぐに陳腐化するということです。資格も同様です。資格とは公的機関がその人に「知識」と「技術」のお墨付きを与え、取得者にはそれに見合った職業倫理が要求される神聖なものではありますが、介護技術の進化と毎年のように変わる法律や仕組みの変化を考えると、いかに日々の研鑽が大事であるかが理解できると思います。

 例えるならば、資格は運転免許のようなものです。いくら運転免許を持っていても、実際に車に乗らなければ運転技術は上達しません。そのうえF1レースに出るなど想像すらできないはずです。しかし、福祉の職場は車のF1レースと同じように、プロが最高峰の「技術」「知識」を駆使して競い合う場なのです。そのような場所に立っていることを忘れないでください。

 

 

4. 「経験」は「心」を育て「知識」「技術」を円熟させる

 福祉の職員に天才はいません。上記1項で述べたように、「心」「知識」「技術」の他に「経験」という要素が加わるからです。
 「経験」とは福祉の職場経験だけではありません。人生経験という時間軸も必要不可欠なのです。人生経験とは、欲望渦巻くシャバと呼ばれる現実世界で揉まれることです。失敗を重ね後悔することも多々あるでしょう。その経験が人格を磨き、心の奥底から出るアドバイスが、血の通ったものになるのは必然です。
 この社会経験(年齢)を軽く見がちな職員は、その人の後ろにある家族との絆など生活の本質を見ないことが多く、結果的にその人を軽く扱うことになり他人を敬わない支援につながってしまうのです。

 ただ、福祉のプロの場合は社会経験だけでは足りません。そこに「心」が伴わないと、「経験」が生きてこないからです。それを、生きた「経験」に昇華させるには、福祉の現場で働くことが近道です。
 社会経験から得られる教訓は自己中心的になりがちです。その反面、福祉の現場で得られる「経験」は、利他(自分を犠牲にしてでも他人のことを思うこと)的になるため自己反省が強くなり、「心」を鍛えるのに最適なプラットホームになるのです。
 「心」の伴った「経験」には強力なレバレッジ(てこの原理)が働いて、「知識」と「技術」は自然に向上していくのです。